司馬史観批判(3)
小林哲夫 : 2010/02/22(Mon) 16:08
No.151
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日本防衛のための朝鮮領有
「日本の防衛のために朝鮮を領有する必要があった」というのが司馬史観であり、今の日本人もこう考えていることに対して、「それは防衛と言う観点からも間違いだ」というのが私の考えです。
日本国だけを守るのに比べて、朝鮮半島も守らねばならなくなって、防衛の範囲が広がりすぎて、危険である、と言う考えです。
朝鮮半島の北部の陸続きの部分を防衛するのは大変だ、と言う意味です。
日本本土を守るためには、主に海軍だけで済みますが、朝鮮を守るためには、朝鮮国境を守るための陸軍を送り込まねばならず、陸軍を送り込むためには、朝鮮と日本との兵站水路を確保するための、海軍が余計に必要になるからです。
海岸線を守るのは比較的容易ですが、陸続きの国境を守るのは容易ではないからです。
海岸線を守ると言う意味には、ゲリラ的な攻撃を防ぐための海上保安庁の仕事がありますが、これは国として不可欠のもので、警察力と同じ種類です。
さて他国が日本を侵略するための戦争を仕掛けてきたらどうするか?という疑問があるかもしれません。
こういう疑問に対しては、防衛と言うことは、もっと具体的に考えねばならない、と答えます。
まず朝鮮が日本を侵略するための戦争を仕掛けてくることは考えられないでしょう。
同様にこの当時の中国の北洋艦隊が日本を侵略しようと戦争を仕掛けてくる可能性もありえません。
それではロシアが突然バルチック艦隊を日本海に回してくることは考えられるでしょうか?
そんなこともとても考えられません。
しかしこの時日清日露戦争があったではないか?という反論があるかもしれません。
しかしこれは日本が先に朝鮮を領有しようとしたから起こった戦争であって、日本が朝鮮を侵略しなければ起こり得なかった戦争です。
このことから日露戦争は、決して祖国防衛戦争ではなかった、と言い切ることが出来ます。
だから結論として、日本の防衛のために、朝鮮を領有しようとしたのは、間違いだった、と言えます。
(つづく) |
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