提案;近代日本の戦争を「50年戦争」と名づける
小林哲夫 : 2010/03/14(Sun) 09:01
No.177
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戦後の日本人が「あの無謀な戦争」と言って、反省したのは、日米戦争のことです。
あの戦争が始まったのは、真珠湾奇襲からだ、と考えている日本人が大部分です。
しかしながら、日本人が本当に反省しなければならないのは、中国への侵略だと思います。 つまり満州事変に始まり、日中戦争を経て、日米戦争に至る、足掛け15年にわたる戦争全体が問題なのです。
こういう問題意識を鮮明にするために「15年戦争」という名前を付けて、反省する事は、どうやら定着しているように思われます。
さて今回の司馬史観批判が定着するようになれば、日清戦争以来の全ての戦争が反省の対象になります。
15年戦争という言葉が、定着したのは、逆に言えば、満州事変以後の戦争が悪い戦争で、それ以前の戦争は、正しかった、という司馬史観が基礎になっていた、ともいえます。
だから15年戦争だけが悪いのではない、それ以前の戦争はもっと悪い、ということがわかった以上、我々は日本の侵略戦争全体をまとめて「50年戦争」と名づけるのが適当ではないでしょうか?
1894年;日清戦争 1904年;日露戦争 1914年;一次大戦 1918年;シベリア出兵 1927年;山東出兵 1931年;満州事変 1937年;日中戦争 1941年;日米戦争 1945年;敗戦
と言う具合に殆ど連続的に戦争状態にありました。 日本が侵略戦争に明け暮れていた期間を我々は相当長い、と感じていますが、江戸時代250年の平和の後の、実は50年間に過ぎないことを再確認してほしいと思います。
そして現在は敗戦後60年を越えて、戦争時代よりも長い平和時代を謳歌していることが重要です。
こういう風に日本歴史を長期的に見て、日本史の例外の野蛮な期間として、「50年戦争」と名づけて、一まとめにして反省することを提案します。
次に考えるべきなのは、この例外の50年はどうして起こったのか?という意味での「戦争責任」の問題です。(つづく) |
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