日米同盟について
「くるま座」事務局 : 2010/03/30(Tue) 05:39
No.190
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「くるま座」座員の高桑さんのメールです。
私の好きな(?)天木直人さんのメルマガに日米同盟について書いてありました。 テーマのほとんどは日米同盟なのですが。 添付します。
日米同盟に耐えられない国であると米国軍人に喝破された日本 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
承前
ところが米国軍人にしてみれば、歴代自民党政権も官僚も防衛省も、米国と一緒になって戦争を行う覚悟はまったくなかったと言っているのだ。
この告白は極めて重大である。
政治的な理由で歴代政府が護憲、左翼政党の反発をさけようとする事はわかる。支持率低下を恐れて平和を主張する世論に気を使うことはわかる。
しかし、歴代政権が米国との戦争準備を進めようとしなかったのはそれだけではないはずだ。
これまでの日本の政権政党は、その気になればいくらでも、野党の反対を押し切って、あるいは国民の声を無視して、その政策を強行してきた。
米国と一緒になって戦争を行おうとすればできたはずだ。
その気がなかったのだ。その覚悟がなかったのだ。
米国軍人にとっては国家のために米兵の犠牲はやむを得ないと考えるのは当然である。欧州はもとより韓国さえも、米国の同盟国はすべてそれが当然となっている。
ところが日本は違った。
すなわち日本と言う国は、どのような政権が出来ようとも、日米同盟重視の念仏は他のどの国よりも唱えるが、米国と一緒に戦う準備を本気で考えようとしなかった。これで同盟国といえるのか、そう米国軍人は考えているのだ。
これは決して米国軍人が日本を脅かしているのではない。軍人としての自然な疑問であり欲求不満なのである。
見落としてならないのはこれが米国軍人の考えであっていまだ米国政権の考えとなっていないという所である。
この考えが国防総省全体の考え方となり、国防総省の意見がクリントン国務長官やオバマ政権の考えになっていくであろうか。
そうなれば日米同盟は米国のほうから廃棄される事になる。
しかし私は決してそうならないと思う。米国軍人がいかに不満を抱こうとも、オバマ政権が、いやその後に続く米国政権が、日米同盟を廃棄すると言ってくるとは思えない。
日本はまだ失うには大き過ぎる国であるからだ。
ひるがえって日本の自衛隊が米国と一緒に戦場に行かせろと言いだすだろうか。
テロと戦うために、他の同盟国と同じように戦争準備を進めてくれと政府に要求するだろうか。
そんな愚かな事を言い出すはずはない。
そんな要求を認めるような政権や官僚が出てくるとは思えない。
日本は米国の戦争と一蓮托生になるほどおろかな国ではない。
これを要するに日本は日米関係の重要性は唱えても、米国の戦争と命運をともにする日米同盟には耐えられない平和な国なのである。
いくら米国軍人らが不満でもその日本と付き合わざるを得ないのだ。
ここにこれからの日米関係のヒントがある。
如何なる政権が日本に出来ようとも、これからの政権は米国の戦争から離れた関係を目指すしかない。
米国の戦争から離れてなおかつ良好な日米関係を目指すしかない。
そして米国はそのような日本を認めざるを得ない。日本が魅力あるかぎり。
問題はそのような軍事協力なき良好な日米関係を唱える政権があらわれて来ない事だ。
日米同盟のジレンマはこよなく日本側の問題なのである。 _________
天木直人のメールマガジン 2010年3月28日発行 第90号
バックナンバー: http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/75/P0007564.html |
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