くるま座(掲示板)
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私の感想  「父と母の戦争」    ど田 紫 : 2010/03/30(Tue) 21:37 No.191
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いぬ  先日の「くるま座」の「金沢ざっくばらん」で見た、「兵士たちの戦争ー飢餓の島・味方同士の戦場」の個人的な感想を述べます。


・・・・最初にDVD/NHK金沢制作「兵士たちの戦争ー飢餓の島・味方同士の戦場」を観賞し、その後各自感想を述べ、討論に移りました。

 日中戦争・太平洋戦争とくれば、私の父や母の青春時代と重なり合います。父は大正6年生まれ、母は大正8年生まれ、父は1999年、母は2003年にともに83歳で他界しました。そしてそれらの戦争がなければ、私(1954年生まれ)の誕生もなかったのですが……。

 母は今の河北市宇ノ気町の大崎出身で、私の小学生の頃は、家の前に河北潟があり(河北潟がまだ干拓される前のことです)、母は艪を使って小舟をこぎ、私は水面のひしの身をとって食べた思い出があります。

 その母が最初の結婚をしたのは、たぶん母が22歳ごろだと思います。
 母が嫁いだ先は、当時としてはある程度裕福な家だったとそうです。
 ところが、結婚をして2週間後、その夫に赤紙(召集令状)が届いたのです。母はいわゆる戦争花嫁となりました。戦争の間、母はその家で、2〜3年間、嫁として生活をしたのでした。
 
 母から聞いた話ですが、日本が敗戦となり、母のもとに戦死公報が届きました。もしもの時のために、夫は生命保険(夫が死亡時に妻が受け取れる)に加入していました。当時の金額で何百円だったそうです。

 現在にすれば、何千万円くらいのお金です。しかし、戦後の貨幣切り下げ(デノミ)により、夫の死の代償が、ほとんど紙切れ同然となってしまいました。

 その後、母は紆余曲折はあったものの、私の父と再婚し、私が生まれたわけです。
 
 父のほうは2回召集され、1回目の招集は、年代は明らかではありませんが、中国でした。
 
 中国での戦争で父から、捕虜(スパイ容疑)の銃殺をしたことがあると聞きました。処刑の時に、複数の兵士が発砲するのですが、その中の1発は空砲であると聞かされて、射殺するのだそうです。父が言うには、捕虜は、処刑直前、ものすごい形相で日本兵をにらみつけ、とても恐ろしかったそうです。
 
 2回目に召集された時は、南方のポナペ島だったと思います。
 「DVDーミレー島」と同じく食料もなく、穴ばかり掘らされて、時折米軍の戦闘機の機銃掃射を受ける毎日だったそうです。
 
その他のことは父からは何も聞いていません。やはり自分の中の戦争体験というものは、口に出せない重いものがあったような気がします。
 
 戦後、父は兵役に就いた期間が3年何カ月で、軍人恩給の要件に何カ月か満たないということで、支払われないまま死んでいきました。
 個人的には、いろいろあったにせよ、彼もまた戦争加害者であり、戦争被害者の1人だったと思います。
 
 そういう風に戦争というものを見ていくと、戦争とは、残酷で、青春を奪い、家族を奪い、命までも奪い、すべてを奪い取るものだと言えます。
 
 戦争からは何も生み出しません。ただ、悲しみや憎しみが残るだけです。
 
 そして現在、2010年の時点で、欧米(ロシアを含め)を軸に考えれば、第1次世界大戦、第2次世界大戦があり、米ソによる冷戦を第三次世界大戦ととらえれば、2001年9月11日米国同時多発テロ以後、米国の言う「テロの戦い」とは第4次世界大戦と考えられるのではないかと感じるのです。
 
 私の感覚では、日本はもはや戦後ではなく、戦前、いや戦時中なのではないか………これは私だけの妄想でしょうか。北朝鮮は未だ江戸時代だし、近代戦はどんどん地下に潜っていってしまっていくような気がするのですが。 

       2010年3月30日 ど田 紫
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