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ご老体 追記
本の題名に感動しました。『雲の先の修羅』 あの先で修羅はころがれ雲の峰 幸田露伴 1942作 羽仁五郎の解題の紹介がなされ、「つまり、夏、雲の峰が見えたんだな。つまりあの先は修羅なんだなあ。と。・・・・幸田露伴はまだ、感覚を持ってるんだよ。あの雲の向こうでは。日本軍が行って殺しあいあをやっている、なんて、公平なことじゃないんだよ。向こうの人は、平和に暮らしていたんだよそこへ日本軍がいったんだね。鬼のような日本軍が。・・・・」 私たちの想像力の不足と不勉強さが改めて指摘される思いだ。雲の先にあるものを見る確かな目を身につけるべきだという半沢さんが、この本の中で。「『坂の上の雲』に支えられる日本人のアイデンティティに問題があり、これからの日本人のアイデンティティは、理性と人類同胞の精神をもとに形成されねばならない」と最後を結んだことの意味は大きいと思います。
付録 NHKの製作意図
「坂の上の雲」は、司馬遼太郎が10年の歳月をかけ、明治という時代に立ち向かった青春群像を渾身の力で書き上げた壮大な物語です。発行部数は2,000万部を超え、多くの日本人の心を動かした司馬遼太郎の代表作でもあります。 今回、国民的文学ともいえるこの作品の映像化がNHKに許されたのを機に、近代国家の第一歩を記した明治という時代のエネルギーと苦悩をこれまでにないスケールのドラマとして描き、現代の日本人に勇気と示唆を与えるものとしたいと思います。 21世紀を迎えた今、世界はグローバル化の波に洗われながら国家や民族のあり方をめぐって混迷を深めています。その中で日本は、社会構造の変化や価値観の分裂に直面し進むべき道が見えない状況が続いているのではないでしょうか。 「坂の上の雲」は、国民ひとりひとりが少年のような希望をもって国の近代化に取り組み、そして存亡をかけて日露戦争を戦った「少年の国・明治」の物語です。そこには、今の日本と同じように新たな価値観の創造に苦悩・奮闘した明治という時代の精神が生き生きと描かれています。 この作品に込められたメッセージは、日本がこれから向かうべき道を考える上で大きなヒントを与えてくれるに違いありません。
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